(2023年5月5日作成)(2024年6月17日再編集)
結論
・法人対応会計ソフトかつすべての機能を網羅しつつ最安のソフトは「わくわく財務会計」と解されます。
・しかし使いやすさを考慮した結果「ソリマチ・会計王」は最安値ではないものの、安価で無難であり、選択として間違ってはいないと思われます。
・「ソリマチ・会計王」は簿記の考え方が必要となります。
・「ソリマチ・会計王」はwindowsのみとなります。
法人向け会計ソフト総論
税理士事務所は1つのメーカーの会計ソフトを導入すると当該メーカーを使い続ける傾向にあるため、様々なメーカーの会計ソフトに触れているわけではない、となり弊所もそのようになります。したがって弊所が知りうる範囲、また知らないところは予測での見解となります。
・税理士に依頼しない法人を想定して作られた法人向けソフトという存在は考えにくく、基本的に税理士やそれに準ずる知識のある方が使用することを想定した仕様と解されます。
・国税庁は法人向けの消費税申告書作成コーナーは提供しておりませんので、消費税申告書作成能力を有していなければ、別途消費税ソフト(消費税の達人)などを導入する二重コストが見込まれます。
法人対応会計ソフト一覧
windows、Mac | 会社名 | ソフト名/プラン名 | 初年度価格 | 2年目以降価格 | 2事業所以上登録の可否 | 個人事業主及び法人2事業所以上登録の可否 | 消費税申告書作成機能 | 簿記の知識 |
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windowsのみ | ソリマチ㈱ | 会計王 | 希望小売価格44,000円/年(税込)(流通価格30,000~40,000円/年) | 33,000円/年(税込)(バリューサポート) | 可 | 可 | 有 | 必要 |
windowsのみ | フリーウェイ | フリーウェイ経理Lite | 0円 | 0円 | 不可 | 不可 | 無 | 必要 |
windowsのみ | 株式会社コラボ | わくわく財務会計9 | ダウンロード販売/20,900円/年(税込)(バージョンアップ料金発生可能性) | ダウンロード販売/20,900円/年(税込)(バージョンアップ料金発生可能性) | 可 | 可 | 有 | 必要 |
windowsのみ | 株式会社ビーエスエルシステム研究所 | 会計らくだ | 13,200円/年(税込) | 割引/シングル保守/11,440円(税込) | 可 | 不可(法人専用) | 無(法人税決算書作成機能も無) | 必要 |
windows及びMac | ㈱円簿インターネットサービス | 円簿会計 | 0円 | 0円 | 可 | 可(円簿青色申告と併用) | 無 | 必要 |
windows及びMac | 弥生㈱ | 弥生会計オンライン/セルフプラン/ベーシックプラン | 0円 | 30,580円/年(税込)/41,360円/年(税込) | 可 | 可 | 有 | 必要 |
windows及びMac | ㈱マネーフォワード | クラウド会計/ビジネス | 65,736円/年(税込) | 65,736円/年(税込) | 可 | 可 | 有 | 必要 |
(表1)法人会計ソフト一覧
・弊所が利用したことがないソフトは選外としております。
・年間価格が10万円を超えるようなソフトは選外としております。
・簿記の知識を利用しないソフトは選外としております。
完全無料会計ソフトについて
・フリーウェイ経理Lite→windowsのみ
・円簿会計→windows及びMac この二つが、現在において完全に永年無料のソフトとして存在しています。
まず、完全無料で怪しくないのか?危険ではないのか?という点については、その点は大丈夫と思われます。完全無料の理由は広告が表示される、いわゆる広告料で収益を得ているからだと考えられます。 特に円簿会計はクラウド型であるためwindows、Macで使用できます。
・両方ともとにかく入力しずらい
・消費税納税義務のある法人の場合は国税庁の確定申告書作成コーナーでは法人の消費税申告書を作成できない
というのが弊所の私見となります。
有料会計ソフトについて
windowsユーザーの場合
ソリマチ会計王、わくわく財務会計9、会計らくだ、弥生会計オンライン/セルフプラン/ベーシックプラン、マネーフォワードクラウド会計/ビジネス、のいずれかからの選択となります。
・会計らくだは消費税計算機能がありません
・わくわく財務会計9は必須機能を兼ね備えておりかる最安値ですが、体験版を使用するとやや入力しにくい感じを受けました
・弥生会計は初年度無料ですが2年目以降はソリマチが安価ですので、長期利用の場合はソリマチではないでしょうか。
・ソリマチはプランによるサポートの差はありません。
以上からwindowsユーザーの場合はソリマチを推奨いたします。
Macユーザーの場合
弥生会計オンライン/セルフプラン/ベーシックプラン、マネーフォワードクラウド会計/ビジネス、のいずれかからの選択となります。
・金額的に弥生会計でよいのではないか
というのが弊所の見解となります。
会計ソフトはとにかく同じメーカーでも名前がややこしいのでお間違えないように!
ソリマチ㈱
・みんなの青色申告(所得税確定申告ソフトみんなの確定申告無償提供)→個人事業主青色申告65万円控除向けに限定→1事業所のみ登録可能
・会計王(所得税確定申告ソフトみんなの確定申告無償提供)→個人事業主及び法人を2事業所以上登録可能
・会計王PRO→会計王のさらに強化版
つまり、法人で利用するのは、会計王以上のソフトとなります。法人が自社で利用する場合、2事業所以上登録できてもあまり無意味のように思われますが、1事業所のみで安いプランは無いようです。
弥生㈱
・やよいの青色申告オンライン→クラウド型→windows及びMac→個人事業主のみ
・やよいの青色申告23→インストール型→windowsのみ→個人事業主のみ
・弥生会計オンライン→クラウド型→windows及びMac→個人事業主及び法人対応
・弥生会計23→インストール型→windowsのみ→個人事業主及び法人対応
つまり、法人が利用するのは、「漢字」の弥生ソフトとなります。
㈱マネーフォワード
・マネーフォワードME→家計簿アプリ
・マネーフォワードクラウド→マネーフォワードクラウド確定申告→個人事業主向け→パーソナル
・マネーフォワードクラウド→マネーフォワードクラウド会計→法人向け→スモールビジネス、ビジネス(消費税申告有)
つまり、法人が利用するのは、マネーフォワードクラウド会計・ビジネス(消費税申告有)です。
現代においてはパソコンも会計ソフトも安いから、自分で自力で確定申告したいけれどいきなりは不安、だけど税理士に依頼するのは気後れする、そんな個人事業主様向けに「3年で税理士卒業ティーチング型税務顧問」を提供している京都の税理士です。弊所卒業生限定で卒業後のスポット相談業務も対応します。税理士業界の繁忙期を避けた決算月を設定されておられる法人会社については長期的な税務顧問を提供いたします。顧問税理士の一時的な業務集中時期発生回避にご協力いただくことは、貴社にとってもメリットが大きいはずです!よろしくお願いいたします。