(2017年11月7日作成)(2024年6月19日再編集)

結論

・税理士事務所の売上高=顧問件数×1件当たりの顧問料(スポット案件除く)とわかりやすい算式となります。
・わかりやすく、ひとりで開業経営しているひとり税理士を想定します。
・ひとり税理士限界売上=ひとり税理士が関与対応可能な限界顧問件数×1件当たりの顧問料
・ひとり税理士が関与対応可能な限界顧問件数=30件が有力説となります。
・ひとり税理士の目標売上高=1,500万円の場合は、15,000万÷30件=当該税理士の最低報酬は50万円となります。目標売上高=1,200万円の場合は、12,000万÷30件=当該税理士の最低報酬は40万円となります。以下同様となります。
・税理士が売れっ子になるにつれて最低報酬が定まっていくことにより税理士報酬が決まっていくと解されます。

下記で詳細を記述します。

税理士(事務所)の売上算式も一般的な考えと同様で客数×客単価です

飲食業の売上高の算式でよく見かける、客数×客単価、ですが、税理士(事務所)の売上高も例外ではありません。

税理士事務所の売上高=顧問件数×1件当たりの顧問料(スポット案件除く)

となります。

顧問件数には限界値が存在します

税理士(事務所)に限らず、当然ですが「時間という制約」が存在します。顧問件数を無限に集客し続ければ無限に売上高が増加するはずですが、そうはできないのが、関与対応可能な限界顧問件数というものにより限界値が定まります。

ひとり税理士が関与対応可能な限界顧問件数=30件が有力説となります

ある一人の税理士が年間の顧問契約を結んで対応可能な件数は何件なのか、という論点についてまず明確なデータは存在しないと解されます。しかしながら、ネット記事においてはよく議論されている内容ですので、今回についてはネット記事に信ぴょう性があると解されます。下記でネット記事を記述します。

・ 一般的な税理士1名あたりの担当顧問先数は30社から50社前後といわれています、という記述がありました。
・感覚的には30件くらいが限界、という記述がありました。
・1人当たりの担当件数目安はおよそ20件~30件、という記述がありました。

以上から弊所が導き出した結論は、ある一人の税理士が年間の顧問契約を結んで対応可能な件数は30件、としました。

客数が固定されると残る変数は客単価しか存在しない

客数×客単価において、客数が固定されると残る変数は客単価しかありません。上記より、ある一人の税理士が年間の顧問契約を結んで対応可能な件数は30件、と固定されるため残るは1件当たりの税務顧問報酬金額のみ変数となります。

・30件×50万円/件=1,500万円(限界売上高)
・30件×40万円/件=1,200万円(限界売上高)
・30件×30万円/件=900万円(限界売上高)

なります。

まとめ

以上をまとめると下記になると解されます。

・ある税理士が抱える顧問先件数が30件未満の状態における契約については、税務顧問報酬が安い傾向にあると解されます。なぜなら余力時間を余らすくらいならば安くても仕事を受けるメリットがあるからです。
・反対にある税理士が抱える顧問先件数が30件を超えたの状態における契約については、税務顧問報酬が高い、減額交渉しても減額してもらえない傾向にあると解されます。なぜなら、現状抱えている顧問先の最低報酬より低い金額で税務顧問を結ぶメリットが存在しないからです。

つまり税理士の税務顧問報酬は「当該税理士が売れっ子になっていくに伴い決定していく」となります。とにかく税理士顧問報酬を格安に抑える方法については、こちらのページをご参考ください。

税理士顧問報酬をとにかく安く抑える方法を教えます